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第59回 【天界と人間界】

 よく御浄土と誤解されているのが「天界」(天人・天女の世界)です。
『往生要集』という書物には「快楽が極まりない世界」と表されています。でも天人にも寿命があり、命終わる時には「頭上の華の髪飾りがしぼむ」「天衣が汚れる」など姿に変化が現れるとあります。その兆候を見た仲間はそれまで仲良くしていたのが一転、死にゆく者を嫌って、「棄(す)つること草の如し」なのだそうです。死を悟ったことからくる苦しみは、それまでが楽しすぎた故に、地獄全体で味わう苦しみの十六倍以上だとあります。
 天人も大変ですね。しかし、現代の私達もそれ程変わらない暮らしをしているように思えます。楽を求め、欲望を満たし、長寿を得ました。でも結局、自分自身の死の前には変わらず全く無力です。
 ただ一つ天界と人間界が決定的に違うのは、私達には仏様のお救いが届いて下さっていることです。だから天人を羨む必要なんかないんですね。


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